【社会考】「賢く縮む」は出来るかな?➀

社会

おはようございます。今朝コロちゃんがワンコとの散歩に出たら、気温が12℃でした。思わず「寒い!」って震え上がっちゃいましたよ。
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

いよいよ「冬の到来」ですね。あれれ?「秋」が無いよ。
(。・_・?)アレレ?

確か先週には「クーラー」を入れた日が1日だけあったよね。どうやら今年は「爽やかな秋」が短いようですよ。

だけど、まだ10月ですからね。これから「天高く馬肥ゆる秋※」が来て欲しいとコロちゃんは思いましたよ。

(※唐の詩人の杜審言の詩「雲浄くして妖星落ち 秋高くして塞馬肥ゆ」より)

だけど、上記の「天高く馬肥ゆる秋」って、元の意味は「秋になると匈奴が攻めて来るから気を付けろ」なんですって。

今の日本には「匈奴は攻めてこない」よね。じゃあ「台湾海峡に気をつけろ」って言う意味には・・・ならないよ!
(´・д・`)アホー

アホなことをコロちゃんが言っていますが、今日は「賢く縮むは出来るかな?➀」をカキコキしますね。

0.「今日の記事のポイント」

by<br><span class="bold-blue">コロちゃん</span>
by
コロちゃん

今日の記事は、下記のような内容になっていますよ。どうぞ最後まで楽しみながらお読みください。

☆「人口減少を前提に賢く縮むって?と、人口減少を受け入れてウェルビーイングを高めよう」

☆「賢く縮みたいけれどと、この続きは明日に書くよ」

☆「人口減少は悪い事なの?」

1.「人口減少を前提に賢く縮むって?」

コロちゃんは、普段から「日本の少子化」とその影響から、「日本の将来」がどのようになるのかについては興味を持っていました。

そんな時に、日経新聞で「人口減少を前提に賢く縮む」という論考を見つけましたので、じっくり読んでみることにしましたよ。

この「論考」は、「小峰隆夫大正大学教教授」の署名論考ですね。コロちゃんは、この小峰先生の本を読んでいますよ。下記です。

上記の本は、2023年に「日本経済新聞出版社」から発行されたものです。

内容としては著者が「経済企画庁(現内閣府)」に勤務して以来携わった「官庁エコノミスト」としての全仕事が記載されていました。

400ページ近くある本でしたが、コロちゃんはとても興味深く読みましたよ。

おっと、「日本が賢く縮む」についての「新聞論考の話」でしたね。それでは、以下にその「論考」の内容をご紹介しますね。

2.「人口減少を受け入れてウェルビーイングを高めよう」

この「小峰教授の論考の趣旨」はシンプルです。一言で言えば「人口減少を受け入れてウェルビーイング(※)を高めよう」というものです。

(※ウェルビーイング:心身の健康や幸福)

コロちゃんは「ウェルビーイング:心身の健康や幸福)」って、初めて聞いた言葉でしたから、じっくりと読んでみましたよ。

➀「人口減少の悪循環になっているよ」

まず「小峰教授」は、以下の「悪循環」を指摘しています。

◎「政府の対策」
➀「少子化対策に巨額の財源投入」
➁「世論への人口減少への危機感の周知」

◎「その効果」
❶「少子化の進行」(効果なし)
❷「危機感の拡大」(将来不安の拡大)
❸「上記の悪循環」

上記のように「➀少子化対策に巨額の財源投入」し「➁世論への人口減少への危機感の周知」したにもかかわらず、その効果がない(❶少子化の進行)となっていますね。

その結果、国民の「➋危機感」と「将来不安」が拡がっていき、更に「少子化」が進むという「悪循環」となっているというのです。

なるほど、確かに「異次元の少子化対策」を進めても、一向に効果は上がっていませんね。事実は「小峰教授」の言う通りですよ。

➁「二つの正しくない認識があるよ」

その上で「小峰教授」は、以下の二つの認識があるというのです。

◎「認識の誤り」

➀「強力な少子化対策を打てば人口減少に歯止めをかけられる」
➁「人口減少が続けば経済は縮む」

次は、①②の「認識の誤り」を順に見てみましょう。

❶「人口減少に歯止めはかけられないよ」

まずは、最初の「➀強力な少子化対策を打てば人口減少に歯止め」の「認識の誤り」については以下の様に書いています。

●「人口置換水準※は2.07だ。人口を減らさないためには出生率がこれ以上になる必要がある」
(2023年の合計特殊出生率は1.20)

(※人口置換水準:人口が増えも減りもしない出生の水準)

●「希望出生率は1.6程度に低下していると見られる」

この「希望出生率」については、ちょっと説明が必要ですね。

「希望出生率」とは、2015年に初めて政府が目標として掲げたもので、「若い世代が結婚や子育ての希望がかなうとした場合に想定した出生率」です。

具体的な計算式は以下です。

「希望出生率」=(有配偶者割合×夫婦の予定子ども数+独身者割合×独身者の内結婚を希望する者の割合×独身者の結婚子ども数)×離死別等の影響

ふーやっと書き終わったよ。こんなの「専門家」以外には絶対に分からないよー!
ε=( ̄。 ̄;Aフー

まあ「小峰教授」は、政府目標の「希望出生率1.8」ですら達成は難しいのに、足下ではそれが1.6程度にまで落ちていると言うのです。

だから、いくら「強力な少子化対策を打っても人口減少は止められない」と主張していますね。

そして「短期的には希望出生率1.6を目指し、長期的には1.8程度を目標としてはどうか」とおっしゃられています。

そしてもう一つの「認識の誤り」として主張しているのが、「人口減少が続けば経済は縮む」という認識です。次にこれを見てみましょう。

➋「人口減少でも経済が縮まないよ」

コロちゃんは、ここを読んで今日のテーマを書こうと思い立ちましたよ。だって「人口が減少したら経済は縮むのが当たり前」でしょう。

ところが、この「小峰教授」は「違う」と言うのですからね。そのロジックは以下の通りです。

◎「人口が減少しても経済は縮まない理由」

➀「2021年(岸田内閣発足時:人口1億2550万人)より、2024年(岸田内閣退陣時:人口1億2409万人と141万人の減少」

➁「この期間に人口が141万人減少しているが、以下の経済指標は上昇している※」
(新聞紙上では「経済指標名の記載」だけでしたが、コロちゃんは内閣府の発表から数字を拾い出してきました)

◎「経済指標:2021年10月(岸田政権発足時)⇒2024年9月直近」(小数点以下切り捨てとします)

・「名目GDP    :551兆円⇒607兆円」+56兆円
・「実質GDP    :541兆円⇒558兆円」+16兆円
・「企業収益     :19兆円⇒30兆円」+11兆円
・「名目賃金:44万2000円⇒49万800円」+5.6万円
・「税収       :60兆円⇒72兆円」+11兆円
・「家計の金融資産:2036兆円⇒2199兆円」+163兆円

https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2024/0903/shiryo_03.pdf
(内閣府:経済財政諮問会議:主要な経済指標の推移より:10月10日利用)

「小峰教授」は「人口が減っても経済は縮まない」ことの証明として、上記の数字のプラスが「人口が141万人も減少した期間」に達成できてる事をあげているのですよ。

コロちゃんは以前にこのデータを見ていましたけれど、てっきり「辞めてゆく岸田総理へのヨイショの文書」かと思ってましたよ。

だって、「岸田総理の実績はこんなにあるよ」って内容だもんね。

だけど上記の数字を見ると、確かに「人口は減って(-141万人)」いるけど、「経済指標」は上昇していますね。その上昇の中身を、「小峰教授」は以下のように解析しています。

➂「実質経済成長は以下の要素の和となる」

「人口の増減率」+
「人口に占める生産年齢人口の割合の変化率」+
「生産年齢人口1人あたりのGDPの伸び率」
=「実質経済成長率」

④「上記➂の式を10~19年について当てはめてみると、以下の式でGDPは平均0.9%の増加となる」

「人口総数の0.1%の減少」+
「生産年齢人口比率の0.7%の低下」+
「生産年齢人口1人あたりの生産性1.8%の上昇」
=「GDP平均0.9%の増加」
(四捨五入の関係で合計は一致しない)

いやいや、こんな難しい話が新聞に良く掲載されましたね。コロちゃんは何回も読みなおして、やっと「小峰教授」のおっしゃることが分かりましたよ。ちょっとだけね。
c(・。・) チョコットダケヨ♪

要するに2010~2019年の日本では、「人は減った(マイナス0.1%+マイナス0.7%)けど、その分は「1人当たりの生産性上昇(+1.8%)」でカバーしたってことでしょう。

ただし「小峰教授」は、その「1人当たりの生産性上昇(+1.8%)」の中身は「女性や高齢者の労働参加率が上がったため」で、実際に「就業者1人当たりの生産性は0.1%」しか伸びていないとも書いていますね。
┓(´д`;)┏ ダメダコリャ・・・

なるほど「小峰教授」は、今後人口が減っても、その減った分以上に「1人あたり生産性」を上げれば「日本経済は縮まない」とおっしゃるのですね。

ただ、果たしてそううまくいくのでしょうか? コロちゃんは難しいと思いますよ。

さらに「小峰教授」は、「社人研の人口展望(出生・死亡中位)」を使って今後を展望すると、「総人口減少率と生産年齢人口比率の変化を合わせた人口要因による成長率押し下げ効果」は以下としています。

◎「人口要因による成長率押し下げ効果」

➀「10~19年:ー0.8%」(前項の④参照)
➁「20~30年:ー0.6%程度」
➂「30~50年:ー1.2%程度」

「小峰教授」は、上記①~③の「成長率押し下げ効果」を上回る「生産年齢人口1人あたりの生産性上昇」があれば高い成長が望めるとしているのです。

そして「経済があまり好調でなかった10~19年でも生産性の上昇率は1.8%だったからそれほど高いハードルではなかろう」と続きます。

いやいや「高いハードル」でしょう。

だって、その「1.8%の上昇」って中身は「女性や高齢者の労働参加率が上がったため」で、実際に「就業者1人当たりの生産性は0.1%」しか伸びていないんでしょう?

今後も同じように「女性や高齢者の労働参加率が上がる」とは、コロちゃんには思えませんよ。もう「女性や高齢者の労働参加をする層は枯渇」していますよ。

そして「小峰教授」の「最後の言葉」は以下ですね。

「人口減少を止めるという無理な政策をやめ、生産性を高めていくことによりスマートシュリンクを進める。これが人口減少に対する向き合い方のあるべき姿である」

コロちゃんは、前段の「人口減少を止めるという無理な政策をやめる」には賛同しますが、今後の「生産性を高い成長率に高める」のは無理だと思いますよ。

なお、この「小峰隆夫大正大学教教授」の「日経新聞の論考」を読んでみたい方は、下記のリンクのクリックをお願いします。

経済再生の針路、人口減前提に「賢く縮む」 小峰隆夫氏 大正大学客員教授 - 日本経済新聞
ポイント○政府の少子化対策は将来不安あおる面も○人口が減ってもマクロ的な経済は縮まず○労働参加拡大と1人あたり生産性向上を日本経済はデフレから抜け出しつつあり、賃金上昇率、名目経済成長率が高まるなど新たな局面に入りつつあるようだ。ちょうどその時に首相が交代する。リーダーの交代はそれまでの政策の基本方向を修正する良い機会...

3.「賢く縮みたいけれど・・・」

上記の「小峰教授の論考」での主張は、「人口減少を前提にして賢く縮む」というものです。

その「賢く縮む」の内容を読むと、巨額の少子化対策を行なっても、「❶少子化の進行」は止まらずに
「❷危機感の拡大」から「将来不安」となり、更に「少子化が進む」としていますね。

これは、その通りだとコロちゃんも思いますよ。

そして「人口減少を止めることは不可能」はその通りだと思いますよ。しかし、「人口減少でも経済が縮まない」のは無理でしょう。
ヾノ゚ェ゚*)ムリムリ

だって、今後の「人口要因の成長率押し下げ効果」は、以下ですよ。

◎「人口要因による成長率押し下げ効果」

➀「10~19年:ー0.8%」
➁「20~30年:ー0.6%程度」
➂「30~50年:ー1.2%程度」
(上記小峰教授の新聞論考による)

しかも「小峰教授」は、わざわざ2010~2019年の日本では、「人は減った(マイナス0.1%、マイナス0.7%)けど、その分は「1人当たりの生産性上昇(+1.8%)」でカバーしたと書いています。

その上で、「1人当たりの生産性上昇(+1.8%)」の中身は「女性や高齢者の労働参加率が上がったため」で、実際に「就業者1人当たりの生産性は0.1%」しか伸びていないとまで書いているのですよ。

この「就業者1人当たりの生産性は0.1%」で、上記の「➁ー0.6%程度、③-1.2%程度」をカバーするためには、これまで以上の「女性・高齢者の労働動員」が必要となりますよ。

そんなに「働かない女性と働かない高齢者」は、もう残っていないと思いますよ。それは、さすがに無理だとコロちゃんは思いますね。

ここまで書いて気が付いたのですが、「小峰教授」は「人口が減ると経済は縮む」は否定しているのですが、「人口が減少しても経済成長が出来る」とまでは言っていないのですよね。

よく読むと「生産年齢1人あたりの生産性上昇率がこれを(人口要因による成長率押し下げ効果)を上回ればマイナス成長は逃れられる」と書いています。

対策をしっかりすれば「成長できる」とまでは言っていません。「マイナス成長は逃れられる」と「人口減少下でのウェールビングを更に高めることは十分に可能だ」との記載です。

やはり「小峰教授」も、「日本経済の将来は縮むこと間違いなし」とまで言えなかったのだろうと、コロちゃんは思いましたよ。

4.「この続きは明日に書くよ」

上記では「人口減少を前提に賢く縮む」を、「日経新聞」に掲載された「小峰隆夫大正大学教授」の論考からお伝えしましたが、ここまでで字数がもう6000字を超えてしまいました。

「小峰教授」は、上記で「少子化対策」をうてばうつほど、「将来不安」が高まって人口減少が更に進むと言う「悪循環」になっているとしています。

さらに、「少子化対策で人口減少を止める」と「人口減少で経済は縮む」の両方とも「誤りだ」と論じています。

それに対して、コロちゃんは大枠はその通りだと賛成しつつも、最後の「人口減少で経済が縮む」は不可避だと思うと反論をしたところです。

明日は、その「人口減少で経済が縮むは不可避」を中心にいくつか議論したいと思いますね。

ただ、このまま終わるのもちょっと物足りないので、コロちゃんの「人口減少は悪いことなの?」という疑問を書いて終わりたいと思いますね。

5.「人口減少は悪い事なの?」

コロちゃんは、市井のただの「清貧に生きる老人」ですので、「環境問題」にさほどの知見があるわけではありません。

ただ、コロちゃんが青年時代だった1970年代には「反文明主義」を唱える方々もいました。

付け焼刃のコロちゃんの知識では「文明が進むことで人間は幸せになるのか?」と言ったような議論をしていたように記憶していますね。

1970年代には「環境問題」や「公害訴訟」が大きく取り上げられた時代だったのですよ。しかし、「高度経済成長の恩恵」が広く社会に行き渡るなかで、そのような運動は「沈静化」していきました。

もちろん運動は「沈静化」しましたが、それらの「環境問題」が無くなったわけではありません。今でも「都市部への人口集中」は多くの「環境問題」を生み出しています。

「住宅問題・ごみ問題・エネルギー問題」等々と沢山ありますね。

コロちゃんは、「経済成長」を否定しているわけではありません。大きな「経済成長」が出来るならば、その富は社会に行き渡り「国民生活の豊かさ」が成し遂げられるわけですからね。

しかし、コロちゃんの見たところでは、どうやら「日本はもう大きな成長は望めない段階に入った」と思っています。

だから「人口減少は悪い事」と考えるのではなく、「縮みゆく国」の中でどう「豊かな国民生活を維持するのか」に発想を転換すべきではないかと考えているのですよ。

「人口減少」が現実のものとなれば、少なくとも「環境への負荷」は軽減するでしょう。悪いことばかりではないとコロちゃんは考えていますよ。

この「人口減少は悪い事ばかりじゃない」との考えは、また別の機会に書きたいと思いますね。

明日は、上記の「小峰教授」の論考の「人口減少を前提に賢く縮む」の続きになります。是非明日もお読みにお立ち寄りくださいね。

コロちゃんは、社会・経済・読書が好きなおじいさんです。

このブログはコロちゃんの完全な私見です。内容に間違いがあったらゴメンなさい。コロちゃんは豆腐メンタルですので、読んでお気に障りましたらご容赦お願いします(^_^.)

おしまい。

Christina HornによるPixabayからの画像
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